vol.30 子どもと一緒に投資の勉強をはじめてみませんか? その1

投資は身近なモノで気づくことから始めよう!

欧米では子どものころから投資について学びます。何も利益を得ることだけではなく、将来を見通す力を養う、そして判断力・決断力を身につける場としてお金の教育を受けます。

 日本でも金融庁主導のもと小学校・中学校・高校で、少しずつ「お金教育」の場は増えていますが、まだまだ万全な環境が整っていないのが実情です。 

日頃の業務やSNSの場で、お金のことで何に一番興味があるかと質問をすると、投資の仕方、次いで老後の年金資金の作り方、子どものお金教育、社会保障と4拓でトップにきます。大人でも投資教育の場を設けて欲しいとの意思表示なのでしょうね。

これから数回にわたり「子どもと一緒に楽しく投資を学ぶ」お話をしたいと思います。

みなさんは投資と聞くと何を想像されますか?

私の経験ではまず一番に返ってくる言葉は「かぶ:株式」です。

「うん、そうだね。」と首を縦に振ってくれる方は多いのではないでしょうか。(笑)

日ごろ投資セミナーや投資・運用のご相談をお受けした場合に最初にお話しするのは「金利について」なのですが、このコラムで最初から「金利」だと専門的なお話をせざるを得ず、抵抗のある人も多いと思いますので、先に株式投資からお話しします。

では、株式投資を始めるには何から始めれば良いのでしょうか?

 いきなり専門家のように考える前に、まずは、身の回りの製品などを見てみましょう。ご自身ひとりで考えるのではなく、子どもがいるご家庭では子どもと一緒に考えてみるとおもしろいです。

 次男と三男に聞きます。

「きみたちが今、勉強がおろそかになってのめり込んでしまっているSwitchさ、どこの会社が作ってるか知っている?」

「当たり前だよ!任天堂でしょ。誰でも知ってるよ、そんなこと!」

改めて尋ねます。

「そっか~、知っているんだね。では、そのSwitchでさ、学校で一番人気のゲームソフトは何か教えて?」

すると、口をそろえて「スマブラとフォートナイトだよ!」と言います。

「スマブラ?何だ、それ?」と私が聞き返すと、「大乱闘スマッシュブラザーズだよ!フォートナイトはSwitch、プレイステーション、PC、スマホやタブレットでもできるのさ!」と次男が間髪入れず自慢げに答えます。

「きみはゲームの話になると超元気になるね。。。」(心の中であきれています。。)

 投資はまずこんなところから、製品が生活にどれくらい密着し、どれくらい売り上げがあり、そのメーカーの業績がどのようになっているのかに注目します。

昨年夏にはこんなこともありました。

「父さん、天気の子を観に行きたい!」と次男が言ってきます。

「そうだな、すごい話題になっているから、父さんも観てみたいな。」と、家族5人で観に行きました。

皆さんもご存じの通り、東宝配給作品で2019年7月19日に封切りされてから観客動員数は延べ1,000万人を突破し、2019年度末時点で興行収入は140億円を超え、いよいよ今年の5月下旬にはBlu-RayとDVDがリリースされ、更に増えると見込まれます。この作品については誰もが想像できた事例でしたが、このようなことを誰よりもいち早く見抜けるかが重要になります。

 株式投資の魅力は大別すると以下の3つになります。

  • 配当金を受ける
    決算ごと(半期が通期)に会社の利益を株主へ還元されるもので、要するに会社の儲けを株主で分けるイメージです。
  • 株主優待

  例えば東宝の株式を一定時期に保有すると、「映画の招待券や割引券」がもらえます。

  • 値上がり益

株式を買ったときよりも会社の業績が良くなり、将来に渡っても更に売り上げや利益が増えると見込まれ、株価が上がり売れば差額は利益になります。皆さんが一番期待するところかもしれないですね。

 このように、まずは身の回りのことから「気づき」を始め、投資対象を定め、実際にどのタイミングで投資をするのかを次回に続きお話ししたいと思います。

Follow me!