vol.42 この機会に保険を見直そう!その4

社会保障制度で受けられる保障額とは!?

新型コロナで問い合わせ急増。この機会に無駄な保険を見直そう!その3

前号に続き、生命保険と社会保障制度について更に詳しく学びましょう。

では、具体的にいくら受け取れるのか、例を見てみましょう。

前提条件:年金加入25年:300ヵ月として計算しています。

  • 亡くなった方が自営業 

A) 子どもがいる方は遺族基礎年金のみ

B)子どもがいない方妻が64才までの間、受取りはありません。

妻が65才以降は、遺族基礎年金ではなく老齢基礎年金781,700円(年額)

(注) 老齢基礎年金は残された妻(夫)が国民(基礎)年金に40年間加入した場合を想定しています。*2020年7月執筆現在

年金の仕組みを詳しく知りたい方はvol.14をご覧ください。

  • 亡くなった方が会社員・公務員

A) 子どもがいる方

遺族基礎年金(上記)と遺族厚生年金の両方

遺族基礎年金遺族厚生年金の合計額(受取年額見込額)

*標準報酬とは平均報酬月額(年収÷12か月)を表します。

*算式にて計算後、千円未満は切り捨て。

B)子どもがいない妻

遺族厚生年金のみ

遺族厚生年金の合計額(受取年額見込額)

*標準報酬とは平均報酬月額(年収÷12か月)を表します。

*算式にて計算後、千円未満は切り捨て。

C)子どもがいない夫遺族厚生年金の受け取りはありません。

65才以降は、遺族基礎年金ではなく老齢基礎年金781,700円(年額)が受け取れます。

少し複雑ですが、ご自身が亡くなった時、残されたご家族がいくら受け取れるのかを確認し、日頃の月々の生活費から、遺族年金で不足すると思われる額を民間の生命保険で備えれば良いはずです。

生命保険のセールスは自身の成績を上げるため少しでも保険料を高くしようと、「保障額の大きさは愛情の大きさ」などと言い、万が一に備える保障額を極力大きくしようと促してきます。

しかし、冷静に判断していただきたいのですが、日本人が65才までに亡くなる確率は男性で約10.6%、女性は5.5%です。
(厚生労働省発表平成29年度簡易生命表概況より引用)

この数値を見て、どう思われますか?
事故や災害も含めた死亡率ですが、そう、こんなに少ないのです。

一般的には60才までに子どもが自立していることが多く、遺族年金のことも知らずに無駄な生命保険に加入している方が大半です。

ご家族にとって最低限必要な保障はいつまで、いくら必要かをしっかりと検証し、保険セールスに惑わされずに、ご自身で決めるべきです。

ご自身でお決めいただけるよう、子どもの成長にあわせて備える具体的な保障の備え方を次号にてお伝えします。

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