vol.3 もうすぐお正月みなさんはお年玉をどうしていますか?
もし、上に中学生の兄姉がいらっしゃると
お年玉はだれのもの?
子どもが「お年玉」をもらって中身を確認し、「あっ、3,000円だ!」などとお金の価値に対しての感想を言葉にしたのは、我が家のケースでは3人とも小学校3・4年生でした。前号のお小遣いのお話でも述べましたが、長男は中学になるまで自分で買い物をする機会が少なく、物とお金の対価について理解できるようになるのが遅かったのは間違いありません。今でも、理解は浅いようですが。。。
実はここだけの話、昨年までお年玉は将来にまとめて預ければ良いと思い、記録だけを残して家計に回していました。「え?お金の専門家でも?!」、「あ、うちもだわ!」と安心される方もいらっしゃるかも知れません。日頃の業務でも、この話題で賛同される方は大変多いです。(笑)
中学生向け「お金」の授業
日本では、子どもにお金のことを教える機会が大変少ないことは、皆さんが受けてこられた教育のご経験からもご存知のことと思います。欧米では幼少期から貯蓄だけではなく、投資に対しても教育環境が整っていて、幼少期からお金の知識を持ち備えます。文部科学省もこの事には感心を強めており、PTAとも協議しながらお金の教育機会を少しずつ増やし始めています。
長男は現在中学2年生ですが、今年の進級直後の春先に社会の特別授業と称し、ある都市銀行員が中学校へ訪れ、お金の授業をしたのです。お金は誰が造っているの?お金はどうやって世の中に出回るの?などを教えてくれたそうです。その時に「銀行のひみつ」と言うマンガ本が全生徒に一冊ずつ配布されました。
その本が引き金に
無造作に食卓に置かれたそのマンガ本に気付いた次男は、手に取り読み始めるやいなや、あわてて私の仕事部屋にやってきます。
「父さん、ボクのお年玉はどうなっているの?」ちょっと、あわてた様子。
「えっ、お年玉?ちょっと待って、いきなりどうしたの?」かなりの動揺。
「ボクのお年玉、銀行にあるんだよね!」と睨みながら追求してきます。
「そ、そ、そりゃもちろんさ」ちょっとドモってしまいます。
「で、いくら貯まっているの?」更に追求されます。
「大人になったら渡すから、それまでお楽しみだよ!」
「そっかー!」と笑みを浮かべて部屋を後にします。
そのマンガ本の冒頭「はじめに」が「お年玉はどこへいった?」から始まるのですが、これを見ただけで次男は焦って飛んで来た訳です。
銀行も中学校にまで訪れてある意味営業しています。少子化が社会問題視される昨今、出来る限り早い時期に預金感覚を身に付けさせ、少しでも数多くの口座開設を狙う作戦です。決して悪いことではありませんし、子どもに早くから銀行の存在を意識させることはお金の知識習得の第一歩だと思います。
ただ私としては、「まとめて預ければいいや」と先送りにしてしまっていた事を今でも後悔しています。
その翌日慌てて次男と三男の口座を開設し、それまでのお年玉を預金しました。
2通の通帳
我が家では、子どもたちには内緒にしていますが、3人各々に2通ずつ銀行通帳があります。(もし我が子がこのコラムを読めばバレますけど)1つ目は、先ほど述べました預かった分のお年玉と将来の学資資金用です。(次号で詳しくお話します)2つ目は、(前号でもお話ししましたように)昨年から長男には全額、次男と三男には袋1つ分のお年玉を渡していますが、それまでに貯まっている分を持たせて、次男と三男を銀行へ連れて行き、本人自ら銀行口座を開設しました。特に次男は口座開設後、「何かあればこの預金で何でも買えるもんね」と何故だか威張っています。
私は日頃から子どもだけに限らずお金の勉強は、先ずは身近なことから始めることをお勧めしています。もらったお年玉の中身を見て、「やった!多い」、反対に「なんだ、少ないな」と表現し始めたら、それは金銭価値を感じ始めた証拠ですから、是非、一緒に銀行に行かれて口座開設されてはいかがでしょうか。 子どもも少し大人になった気分も味わえて新年の良きスタートになると思います。