vol.32 子どもと一緒に投資をはじめてみませんか? その3
新型コロナウイルスで株式市場は世界中で大暴落。こんな時はどうする?
vol.30から投資の勉強をスタートしました。そんな最中、世の中は新型コロナウイルスによる景気減速の足音が日に日に大きくなり、世界各地の株式市場は乱高下を繰り返しながら下値のメドもたたず大幅な下げを記録しています。金融市場は全世界を通して日々、荒々しい動きをしています。
小・中・高校では公立・私立を問わずほとんどの学校は休校措置をとり、子どもたちは家にとじこもるしかない異常事態が続いています。
仕事を持つ共働きの方、シンパパ、シンママにとっては深刻な問題。地域によっては子どもを預かってくれる学校や施設などもありますが、預ける先もなく在宅勤務ができない方には大変辛い状態です。
私は自宅が事務所なので大きな変化はありませんが、子どもたちはなりふり構わず仕事場に訪れます。
「父さん、今、何をしているの?」と三男が乱入してきました。
「お客さんとの相談内容のチェックを終えて、株式相場を見ているんだよ」と私が答えると三男はすかさずモニターを見つめます。
「数字が動いていておもしろいね!赤が少しでほとんどが青いけど、この違いは何なの?」三男が不思議そうに見つめながら興味津々たる眼差しです。
「これはね、株価ボードって言うのだけど、きみが知っている会社もあるよ。ほら、これとこれは?」と質問すると、
「あ、スイッチの任天堂!トヨタって車だよね!」
「これらの会社はね、毎日売ったり買ったりされて、価格が上がったり、下がったりするんだ。今はね、買いたい人よりも売りたい人が多くて下がっているんだよ。数字は昨日よりも上がると赤く、下がると青くなるんだ。」
「青が多い。。なんで売る人のほうが多いの?」素朴な疑問を持った三男は首をかしげています。
「きみがさ、今、学校がお休みなのは何故だっけ?」
「コロナウイルスのせいでしょ。外にあまり出かけてはいけないんだよね!」と三男が自慢げに答えます。
「その通り!父さんは仕事で出かけることはあるけど、母さんは買い物くらいにしか外に出ないでしょ。まぁ、きみたちは外に出れないことをいいことに、口をひらけば、ねぇ、ゲームしていい?とばかり言っているけどね!」
「宿題もちゃんとやってるよ!そのあとさ、ヒマだもん!」
「そうだよね、きみだけでなく、色々なお店もお客さんが来なくなっていて、お店がつぶれちゃうかもしれないんだよ。それで、さっき見た株価は売る人が多く青色になっているんだよ。」
「それは困るよね。。。早くコロナウイルスがいなくなるといいね。」
世の中はコロナショックと命名され、12年前のリーマンショック級の異常事態です。景気が悪くなると石油の需要が減ると連想され、産油国で話し合いを持つ場のOPEC(石油輸出国機構)にて、原油価格が大幅に下がらないように協調して減産しようと相談したところ、OPECには加盟していないロシアは拒否し、それに続き加盟国であるサウジアラビアまで反対に増産するとの発言から原油価格も暴落しました。日本にとって原油価格安は経済にプラスになることも多いのですが、産油コストが割高なシェールガス大国であるアメリカにとっては景気を後退させる可能性が高く、金融市場は連日乱高下を繰り返し、執筆現在3月中旬には世界中で記録的な株式の大暴落となりました。
金融市場だけの動きではなく、エンターテイメント施設の休園延長や大変残念ですが春の選抜高校野球が中止になるなど身の回りの生活を見ても異常を実感できることですので、特に初心者の方は、世の中が普段の生活に戻るまで投資を控え様子を見ましょう。
この間を利用して、次号でも投資の勉強を続けていきたいと思います。
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