129.長短金利が逆転

『トランプ大統領が起こした貿易戦争の影響は世界中に及び、景気を引っ張ってきたドイツでも輸出不振でマイナス成長となり、ユーロ圏全体の景気減速も見られた。』

『マーケットはどうなったの?』

『世界中の景気が減速するとの見方が強くなり、アメリカとイギリスの両国で長期金利が短期金利を下回った。金融専門的にはイールドカーブ(金利曲線)が逆転したと言うよ。普通は期間が長い金利の方が短い方よりも高い。』

『どういうこと??』

『仲の良い信用のおける友人に、例えば1週間お金を貸すことを想像してみて。ちゃんと返してくれると思うよね。では10年貸す場合はどうだろう?忘れてしまう、もしくは友人に経済的な問題が起こり却ってこないかも知れない。銀行も同じことで、短い期間の場合には却ってくる可能性が高いから、利子は低くてもOKだけど、長い期間だと却ってこないリスク分として利息を高めにする。これが市場金利の原則』

『これが逆転することの意味は?』

『中央銀行が世の中の金利を下げる可能性が高まるはず=つまり景気が更に悪くなると見るマーケット参加者が多くなっていると言うこと。それで株式市場は世界中で下げに転じているよ。当面、波乱な状態が続きそうだよ。この間、金利は上がらない。』

『やっぱり、世の中の動きから目が離せないわね!』

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