99.貿易戦争が益々加熱する中、発表されたアメリカ雇用統計

『アメリカと中国の報復合戦は火花を散らし、その影響は世界中を揺るがし始めている。アメリカに端を発した鉄とアルミの輸入に関税を大幅に強化された見返りに、特にその関税強化の対象となった中国はこれに反発し、アメリカからの輸入品に関税を大幅に強め、更にアメリカは、またその報復措置として、中国からの輸入品に追加関税を検討し始めた。両国の貿易戦争は益々悪化の一途を辿っているね。』

『マーケットはどうなの?』

『特にアメリカの株式市場は乱高下を繰り返し、それは日本にも、そして世界の株式市場にも影響を及ぼし、同様に乱高下している。』

『昨日はアメリカの雇用統計の発表よね?』

『非農業部門の雇用の伸びは事前予想の18万人から10.3万人と大幅な減速を示したが、米中貿易問題の話題性が高く、マーケットの反応としては然程の動きとはならなかった。注目されていた平均時給の前年同期比の伸びは2.7%と前月よりも強い数字で雇用基調は変わらないと好判断された格好だった。結果、長期金利は少し下がっただけ。』

『日本の金利はどうなるの?』

『この米中の貿易戦争が継続する間、かつ日銀の金融緩和政策が変わらない限り、当面日本の長期金利に変化はないだろうね。でも、マーケットは要人の一言でコロコロ変わる可能性があるので、世の中の動きに対しては、常にアンテナを立てておくべきだよ。』

『やっぱり、世の中の動きから目が離せないわね!』

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